会社概要:
ベースフード株式会社のミッションは「主食をイノベーションし、健康をあたりまえに」。メイン商品の「BASE BREAD®︎」や「BASE PASTA®︎」のほか、ユーザーの要望を受けて新たに「BASE Cookies™」も開発し人気を集めています。当初はサブスクリプションで販売していましたが、コンビニやドラッグストアにも販路を広げ、よりユーザーの身近にある商品に変わりつつあります。
運用体制:
マーケティング部
- [課題]
・ユーザーの声をよりカジュアルな形でリアルタイムで集める仕組みが欲しい
・SNSコミュニティではユーザーの弊社アカウントとの紐付けがしにくい- [活用内容]
・相互コミュニケーションを活性化し、ユーザーのリアルな声を集める
・CRMとしてサービス継続利用を促す施策を展開する- [commmune導入の決め手]
・匿名性をベースにしつつ、コミュニティを活性化させる仕組みが作りやすい
・私たちに親身に向き合い、具体的で現実的な提案をしてくれる
ベースフードは「主食をイノベーションして、健康をあたりまえに」をミッションに掲げ、手軽においしく、体にいい主食の開発・販売を行っています。
私自身はマーケティング担当として、ベースフードの認知度の向上や、コミュニティマーケティングを含むCX(カスタマーエクスペリエンス)全般をみています。
ユーザーのフィードバックをいち早く集めたいと考えていました。
ベースフードは食品を扱っているものの、製品開発の思想としてはアジャイル型(小さな改善を素早く行っていくソフトウェアで行われる開発手法)を目指しています。
継続的且つ質の高い改善を行うには、そもそもユーザーはどんな人が多くて、どんな食べ方しているのか、そしてどんな悩みをBASE FOODによって解消しているのか、などを深掘りする必要があります。
商品の開発から販売まで一貫して行うモデルのため、直接ユーザーとコミュニケーションがとりやすいかたちではありますが、ユーザーの声をよりカジュアルな形でリアルタイムに集めるための仕組みづくりの必要性を感じていました。
元々は既存SNSプラットフォームでのコミュニティ運営なども試してみたのですがうまく活性化させることができず・・・
理由はいくつかありますが、趣味嗜好のコミュニティでは匿名でやりとりしたい人が多かったこと(当時コミュニティ運営に使っていたSNSは実名で利用されている方が多かったため)や、プライベートの投稿も見られる状況では発言しにくかったなど、気軽にユーザーがコミュニティに関与できない環境でした。
また、既存SNSプラットフォームだとユーザーの弊社アカウントと情報の紐付けがしにくい、というデータ分析の観点からも課題がありました。
まずは、課題であるユーザーのリアルな声が集まる場をつくることが目的でした。
さらに、コミュニティ内でのユーザーと社員、ユーザー同士のコミュニケーションを活発化させることで、ベースフードへのエンゲージメントを高め、結果としてユーザーの継続率やLTV(生涯顧客価値)の向上につなげることも狙いの一つです。
データが集積することで、CRMツールとして、各ユーザーに対してサービスの継続利用を促す施策や、ユーザー自身の声を用いることで、まだお試しされていない方にむけて、より製品/サービスの利用イメージを喚起するUGC(ユーザー自身の発信コンテンツ)マーケティングにも活用できるのでは、という考えがありました。
commmuneでは匿名性をベースにしつつ、コミュニティを活性化させる仕組みが作りやすい点が決め手でした。
弊社のユーザーが元々持っているベースフードアカウントを利用したログイン設定や、ユーザー毎の定期購買 / 友人紹介数などのデータ連携も行うことができるので、分析データをもとに施策実行が可能であることが大きいです。
最終的には、私たちに親身に向き合い、具体的で現実的な提案をしてくれたことが一番の決め手だったのではないかと思います。「これから一緒にコミュニティを盛り上げるために力になってくれそう」と強く感じました。
メインはカスタマーサクセス担当と2人で運用を行っていますが、代表をはじめ、商品開発やデザイナー、アメリカ社員も含め社員全員が情報発信やお客さまとのコミュニケーションを取っています。
基本的には、お客さまが投稿するレシピやアイデアに返信を行ったり、ベースフードからのレシピ発信やニュース、アンケートを行っていたりするのが日々のコミュニティでの活動です。
最近では、新商品の試作品に対するお客さまの意見を伺うべく、限定試食会の招待をコミュニティで呼びかけたりもしています。
一週間後の試食会に数十人の応募があったこともあり、お客さまとともに共創していけている実感があります。
オフラインのイベントも不定期で実施しており、イベント前にオンラインコミュニティで自己紹介を行ったり、当日のトピックをちら見せするなど、オンラインと連動したイベント運営を行うことができています。
社員との直接的な交流の機会を設けることで、お客さまにベースフードの理解を深めていただくとともに、社員としてもお客さまがどんな方なのかを肌で感じることができています。
こうしたコミュニティを通じたフィードバックを得ながら、スピード感のある商品やサービスの開発を実現しています。
コミュニティ内でのレシピや利用アイデアの共有が活発化することで、お客さまの食べ方バリエーションが多様化し、継続率向上や購入個数の増加にもつながっているという実感があります。
実際お客さまから「コミュニティでのレシピ投稿をみて、色々な食べ方があることを知り、さらに生活の中で取り入れるようになりました!」というお声もいただきました。
また、コミュニティ施策を通じての友人紹介への寄与もあります。 友達紹介クーポンコードの動線をコミュニティのマイページに表示し、コミュニティを利用しながら自然に紹介する契機になるような設計をしています。
紹介数と連動させてコミュニティ内のポイントを付与するような仕組みも有効活用しております。 1人で数十人にご紹介していただく方があらわれるなど、ベースフードの良さを実際に体感されている方から利用の輪が広がる施策となっていると思います。
定性的な成果としては、社内のミーティングの際に「お客さまは実際どういう食べかたをしているかコミュニティで調べてみよう!」という声が上がったり、コミュニティ内での投稿を元にした改善提案が社員から上がるなど、お客さまを中心に据えた企画づくりの要になっていると感じます。
コミュニティを介してリアルタイムでお客さまの利用シーンやご意見をいただいたり、必要に応じて直接お会いしてフィードバックをいただきながら、商品やサービスを改善していくことで、お客さまと一緒に事業をつくっているという感覚をもっています。
まずは、オフラインとの連動をより強化していきたいですね。 試食会の開催頻度を増やすことで、更にスピード感ある商品やサービス開発を実現していきたいと思っています。
また、定期購入者を中心としたミートアップの開催にも力をいれることで、お客さま同士での交流とコミュニティの活性化を目指していきたいです。
さらに、マーケティング領域での活用にもより注力をしたいと考えています。 具体的には、コミュニティ内コンテンツをもとにした新規のお客さまの獲得基盤としての利用です。
コミュニティ内の一部のコンテンツをアカウントの登録なしでも閲覧可能にし (注* インタビュー時は、招待制のクローズドコミュニティでの運用)、ベースフードをお試しされていない方にも、現ユーザーの皆さまの投稿をもとに「ベースフードのある生活」をイメージできるようにしたいと思っています。
また、データ解析、そして分析に基づいた施策の実行サイクルを更に強化したいです。 コミュニティ内のアクティビティデータと実際の購買状況のデータを組み合わせ、ユーザー属性毎に分けて検証を行い、その結果をもとにコミュニティ内の施策はもちろん実際の販売促進戦略にも活かしていきたいです。
お客さまと直接コミュニケーションができ、生の情報が得られる環境だからこそ、お客さまに寄り添った分析と施策実行を行っていきたいと思います。
ありがとうございました!
コミュニティを活性化させ、ユーザーの声を商品開発に活かしている事例
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食品EC、D2C、サブスクリプションビジネスにおけるコミュニティ活用方法の理解がより深まる資料です。
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